r-7110のブログ

メルマガ『reborn』バックナンバー

贈る言葉

おはようございます
内藤です

196回のテーマは
「贈る言葉」

今週でrebornも終わりです

今日は読者の方から頂いたリクエストに
お答えしたいと思います

こんなリクエストを頂きました

これから自分の道を切り開いていく子供たちに
内藤コーチから何か言葉をください

まあね
特にないんですけどね・・

いつも言うように子供たちは
我々大人よりも素直で素晴らしい

光に満ち溢れています

そして、強いです

何の心配もしなくても
放っておいても
勝手に自分で生きていくでしょう


それだけだと答えになっていないので
一つ言葉を贈りたいと思います

これは子供というより
我々大人
私自身も自分の核に持ち続けている言葉です

子供という意味で言うと
まさに今から大人へと成長していく過程にある時
中学生くらいの子に示すべき言葉


「犀(サイ)の角のように、ただ独り歩め」


これが私から皆さんに
そして未来ある子供たちに贈る言葉です

有名な言葉ですね

何度も仏教や禅の教えを説いてきましたが
これもまた
これこそがブッダの教えの根本となるところです

修行僧に対する強く厳しい教えですが
私たち人間の本質を突いた鋭い言葉です


犀の角のように、ただ独り歩め

インドサイは群れをなさず単独で行動します
その一本の角は
孤独を比喩しています

人のあらゆる悩みは苦しみは
人とのつながりが原因である

そのような悩みや苦しみを持たぬよう
ただ独りで生きていきなさい

一見すると
何だか切ない
逃げているような言葉です

しかし
この言葉こそ真実でしょう

当然、人は一人では生きていけません

仲間や友人
親や兄弟
色々な人に支えられて生きています

今、自分がここに存在しているのは
過去・現在における色々な人のおかげです

でも
それでも
やはり人は
一人です

誰も一緒に生まれてきてくれないし
誰も一緒に死んでくれません

一人でオギャーと産声を上げ
そして一人で死んでいくのです

自分の道は
自分で切り開いていかなければならないんです


子供の時
小学生くらいであれば
みんな一緒、自分とみんなの区別はありません

中学生になって自我が芽生え始める

自分はみんなと一緒ではない

自分という一人の人間だ
ということに本能的に気付きます


動物には脱皮をするものがありますが
人もまた脱皮をします

中学生から高校生にかけて
いえ、現代では
30や40にもなってなお
脱皮をしきれていない人も多く見られます

では何から脱皮をするのか

そうですね

「親」からです

人はその成長過程で
親から脱皮をする

そして自我を確立して
一人の人間として生きていくのです

動物の脱皮

時として命がけです

カニの脱皮は甲羅だけではなく
内臓ごと脱皮をします

まさに命がけ

でも人もそうでしょう

中学生くらいになると
反抗期を迎えますね

親を自分から切り離していく
学校や社会をも自分から切り離していく

時に孤独を抱え
時に将来を見失い
時に自暴自棄になり

子供と大人の狭間で
人生の中で一番の不安定な状態を
自分一人で乗り越えなければならないんです

誰も脱皮の手伝いなどしてくれない
自分が内側から
自力で脱ぎ捨てないといけない

これは子供には酷でしょう

誰も自分のことなど理解してくれない

自分でも何をどうすればいいのか分からない

友達にも頼れない
友達すら非難してしまうことも出てくる

イラついて暴力的になったり
孤独に耐え切れずに
群れをなして社会に盾突いたり
女の子は寂しさを埋めるために自分を求める男に体を任せてしまう

そんなことも出てきます

そんな時
やはり強く自覚しなければいけない

人は一人であるということを


犀の角のように、ただ独り歩め

犀の角のように、ただ独り歩め

犀の角のように、ただ独り歩め

何度も何度も
そう唱えるのです

孤独を認識して
しっかり認めることができれば
孤独に負けることなく
自分を確立していくことが出来るのです


犀の角のように、ただ独り歩め

そのように自立をしている者こそが
他者の自立をも尊重して
より良い人間関係の中で生きていくことが出来るのでしょう


犀の角のように、ただ独り歩め

何度も言っているうちに
本当に前向きな気持ち
力強い心持ちになることが出来ます

そして我々大人は
そのように
命がけで脱皮をしようとしている子供に対して
何も手を出すことは出来ない

手を出すことはもはや致命的
脱皮の妨げにしかなりません

もう子供ではなくなっていますからね

寂しさもありましょうが
一人の人間の成長を
反対岸から傍観する他ないということです

そこに信じる心があれば
尊重する心があれば

子供たちは立派に
冒頭書いたように
勝手に脱皮をして
大きく羽ばたいていくことでしょう


最後にもう一度この言葉を贈ります


犀の角のように、ただ独り歩め