こんにちは
内藤です
昨日のアカデミークラス
に限らずなのですが
私がジュニアによく言うことがあるんです
テニスが上手くなると
テニスが下手になるよ
んっ？
どういうこと？
って興味を引くために
そんな言い方をするのですが
正しく言うと
テニスが上手くなると
弱くなる
もしくは
テニスが上手くなると
能力が上がりにくくなる
ということ
例えばね
まずフォアの基本をしっかり練習する
フォアが打てるようになる
バックはまだ打てないし
スライスとかも出来ない
ちょっと油断して
バランスが乱れるとすぐにミスが出る
そんな状態だとね
とにかくフォアをしっかり打つことだけに
集中しますよね
適当にオープンスタンスで打ち返す技術もないので
素早く打点に入らないといけません
しっかり構えて
相手をよく見て
一歩目を早くする
ボールの後ろから打点に入って
踏み込んでしっかりスイングする
バック側に来たらフォアに回り込む
そもそもフォアしか打てないから
ポジションも気を付けるでしょう
そのうち配球も考えるかもしれません
自分のフォアにボールが来るようにするためには
どうすればよいか
とにかくフォアをしっかり打つ
それしか出来ないから
それしか出来ないからこそ
一切の油断なく
基本に徹した動きになるわけです
どの子もそうなんです
それが上手くなってきますね
当然、色々な技も必要ですから
練習もするわけです
バックハンドも打てるようになり
スライスも使えたり
足をスライドさせても打点に入れるようになり
オープンスタンスでも普通に打てるようになる
少しバランスが崩れても返球出来るし
構えもある程度で打てるようになる
そうなると
ポジションはまあ何でもいいでしょう
配球をそこまで考える必要もないでしょう
とりあえず対応出来ますからね
もうここまで書けば
言わんとしていることが分かると思います
下手だった時の方が
基本通り打つために
凄い動きできちんと打点に入っていたのに
スキルが上がると
適当に足をスライドさせて
スライスで返球したりするんです
何だかいい感じのスライスで・・・
一見するとカッコよくて
本人的にも上手く処理していると思っている
そんなことをして
能力が上がるでしょうか
要するに適当にプレーしているわけですから
そして
そんなプレーが
相手にプレッシャーを与えることが
出来るでしょうか
いずれも答えは明確
ＮＯです
それは確かに
色々なスキルも必要
試合でも使いこなす必要があります
ただし
それはあくまで
基本
土台
芯のあるプレー
そういうものの上に
そういうことが出来ている
という前提のもとに必要なことです
基本を怠ったプレーなどに
何の重みもない
基本を遂行しようとしない
その場しのぎのプレーなどで
能力が上がることなどあり得ない
どんなスキルを身に付けようとも
やるべきことは一つ
基本通りしっかり打つ
以上
どれだけ上手くなっても
それだけを試みる
そういう子がたまにいるんです
周りの子がね
深いボールを
何となくオープンスタンスでトトンって
返球しているのに
バッと下がって
そして踏み込んで
ドォーンって打っているんです
やろうと思えば簡単に出来るのにです
オープンスタンスでトトンって・・
どちらの子が強くなりますかね
どちらの子の能力が上がりますかね
聞くまでもないですね
これは子供に限ったことではない
むしろ
大人の方が気を付けるべきです
色々な技をその身に付けて
基本をまともにしない上っ面の
軽いプレーに終始する
構えましょう
相手を見ましょう
一歩目を早くしましょう
バランスを保ちましょう
そして
しっかり地に足を付けて
ボールを打つようにしましょう
それが練習です
どんなスキルを身に付けようとも
どのレベルになろうとも
すべきことは一つ
ただ愚直に基本を遂行する
ここを真っ直ぐ見ている者が
最終的に勝つ人になるんです
なかなか難しいことですが
本気で強くなりたい
そう思うのであれば
肝に銘じておくべきことです
そんなに強くなろうとは思っていない
無理せず楽しくテニスをしたい
そういう方は別ですよ
暑い日はササッと足を滑らせて
スイーっとスライスでプレーしましょうね
それではまた
頑張ろう日本！
