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名解説

こんにちは

内藤です

 

先週の日曜日

アカデミークラスの対抗戦をしたんです

 

ジュニアの選手コースですね

対抗戦といっても

調布校vs国立校

各校代表3名によるシングルス3本勝負

 

1勝1敗で迎えた勝負の3戦目

6-6タイブレイクまでもつれた結果

タイブレイク7-5で調布校が勝利しました

 

まあね

結果はいいんです

選手たちが緊張感を持って切磋琢磨してくれますからね

 

大森校長が言っていました

チームとして仲良くしているのはいいことだが

テニスは個人スポーツ

チーム内でも自分がトップになるんだという強い気持ちを持つように、と

 

そしてもう一つ

代表3名になれなかった子たちに対して

応援をしっかりしなさいと指導されていました

 

きちんとした応援はテニスを知らないと出来ない

当然アドバイスはダメ

選手の立場になって適切な声かけをする

そして一緒に熱く戦う

 

応援をすることで応援する側のテニスのレベルも上がるんだよ

と、言っていました

 

これは本当にそうですね

しっかり応援するためには選手たちの心情や息づかいまで察知しないといけません

そうすることで自分も試合に入り込んでいく

あたかも応援している自分が試合をしている感覚になってきます

その試合の緊張感や戦術まで味わうことが出来ます

それはもう、その試合を自分が経験したのと同じようなことですからね

応援する側もレベルアップすること間違いないでしょう

 

同じようなことなのですが

もう少し突っ込んだ視点

試合で勝つために重要な視点があります

 

それは「いい解説者」になること

 

見ている試合も

自分がしている試合も

解説が出来るようになれば大したもの

 

というより

解説する習慣、その視点を持つことが試合に勝つためには欠かせません

 

いい解説をするために必要なことは

当然テニスを知っていること

ショットや戦術だけでなく

場の流れ、空気感

これまでの歴史や背景

それが選手のプレーにどういう影響があるか

 

そこまで把握しておく必要があります

どの競技でも、やはり名解説者

そう言われる人は、解説が分かりやすく、そして面白い

 

解説の中に、プレーしている選手の心理状態やバックグラウンドを的確に盛り込んでくるからです

物語があるんです

人が存在しているんです

 

面白くない解説は

戦術のことや今起きたことの説明に終始します

実況とあまり変わらないレベルですね

要するに人が存在しないんです

そのプレーをした人の心理

対戦する人の背景、周りへの影響

そこがぽっかり抜け落ちているんです

 

面白い解説は聞いていて腑に落ちる

それでいてその場の臨場感・緊張感も伝わってきます

 

野球で言うと野村監督ね

配球や守備位置

前の打席の感じ

最近の調子

そういうもの全てを考慮に入れてポンポンと分かりやすく解説してくれます

 

将棋の解説でもいましたね

故・米長邦雄 永世棋聖

棋士の心理状態までを的確に捉えた素晴らしい解説をしてくれていました

 

羽生善治 対 加藤一二三

1989年のNHK杯

伝説の52銀

羽生善治が指した伝説の一手

あの52銀が今もなお語り継がれるのは

米長先生の解説があってこそだったと思います

 

テニスでもそうです

是非皆さんね

レッスンで試合を見ている時も解説をしてみてください

いい解説をです

ダブルスで言うと4人の心理状態まで含めた解説です

ファーストを打っていこうとしているか

ロブがアウトしたのはなぜか

リターンダッシュを崩すためには何をすればよいか

1プレーごとにね

4人の気持ちを考慮に入れた解説をする

そして、次はこういうプレーをするんじゃないかと、予測もしてみる

そこまで来れば名解説者です

 

自分が試合するときも

いい解説をする、という視点があれば

相手とペアの心情を察する、という視点があれば

プレーの質

端的に言うと

プレーの選択の質

ここがグッと良くなります

試合に勝てる側の人間になれる、ということです

 

人を理解しようとする

物語を紡ごうとする

対人競技をしている者にとって欠かせないことだと思います

 

まあ、まずは

Youtubeで米長先生の解説でも聞いてみてください

 

では

 

へばね