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メルマガ『reborn』バックナンバー

挫折

おはようございます
内藤です

第191回のテーマは
「挫折」

今日は私の話

私ね
大学を卒業後サラリーマンをしていたんです

普通に就職活動をして
内定を頂いて
卒業後に就職しました

日本生命保険相互会社

ニッセイです

総資産70兆円の巨大会社です

ニッセイの総合職なので
まあ、いわば勝ち組ですね

いわゆる日本ならではの
レールに乗った人生を歩んでいました

そういう生き方を嫌っていたんです

だからね
いったんエリート的な道に進んで
否定しようと思っていたんです

そんな実力もないのに吠えるのは
恥ずかしいと思っていたので

10年もしたら辞めようかな
と思ったりしていました

でもね
現実は厳しいものでした

レベルが違うんですよ

上司たちのね

頭の良さが常軌を逸しているんです

まあ、それはそうでしょうね

東大・京大をはじめとする
国公立大のトップ出身者で占められていますから

勉強では劣っても
頭の回転の早さでは負けない
と自負していたのですが

まあ、化け物みたいな人たちでした

私が配属された部署が
総合職8人だけの極めて異質な部署だった
ということもあるのですが

何一つ付いていけませんでした

仕事に慣れていないから
とかではなく

そもそもの資質の問題

何とか気合でやりくりしていました

22時までしか残業は許されていなかったので

朝の5時に出社して
資料を作っていました

1年経ち
2年目の10月

限界でした

課長に辞表を出しました

挫折

などという言葉では
言い表せない

自失
ともいうべき
自分を全否定するような感覚でした


いったんエリート的な道を経験して

などと軽々な口を叩いていたが
なんのことはない

ただ単に
自分の能力の低さを露呈

ドロップアウト

エリートでも何でもなかった
という壁にぶつかり
谷底に転げ落ちました

それまでの人生でも
幾度となく挫折や失敗を経験してきましたが

比にならない最大で致命的な挫折

屈辱
嫌悪
否定

よく分からない感情で潰されそうでした


直属の上司や課長にも
まくし立てられました

何を考えているんだ
責任感はないのか
何でそんなことを言うのだ
逃げ出して恥ずかしくないのか
テニスをしていた奴なんてそんなものか

怒りや何の感情すら湧き起こりませんでした

今思うと
本当に弱ってましたからね

あのまま潰れていたかもしれません

部長の言葉がなければ


部長にも報告したんです

ニッセイほどの企業になると
部長なんて遠い存在

私がいた契約審査部なんて
総合職・一般職合わせて1,500人ほどいましたからね

そこの部長

後に取締役にまでなった方なので
やはり相当な人物だったのでしょう

器が違っていた

発想がまるで別

私を奈落の淵から救ってくれました

私が退職を報告すると
松山部長はこう切り出しました

「そうか」
「次にすることは決まってるのか?」

それだけで衝撃でした

私を何ら責めることなく
原因なども詮索することなく
ただ次のことを聞いてくれる

私のことを案じたとかではないかもしれない

部長ともなろう人は未来志向
問題は過去ではなく未来

そういう考え方からくるものだったかもしれません

でもね
やはり部長からすると汚点ではあるのです

自分の配下の総合職が退職するというのは
微々とはいえ査定にも響くでしょう

そんな感じは全く見せることなく

私が
「申し訳ございません」
「逃げ出すようなことになりまして」

そう言うと
こう返してくれました

「そうだな」
「逃げ出す勇気と行動力のある君が辞めるのは、ニッセイにとって損失だな」


言葉を失いました

逃げることへの後ろめたさ
自分自身の全否定

そんな状態になっていた私をこの言葉が救ってくれたのです

逃げることは悪いことではない

勇気と行動力を伴う立派な決断なんだ
問題はその後
逃げた後にどんな未来に進むのか
次が大事なんだ


私は本当に人に恵まれていました

松山部長がいなければ
あそこで
あの挫折で私は停滞していたでしょう

松山部長のおかげで
挫折の捉え方が変わりました

挫折なんて左折みたいなもの

パッと逃げて
次に進む

挫折は次への出発点に過ぎない

そう思って新しい気持ちで
このテニスコーチという職に付くことが出来ました

まさにrebornですね


少し長くなりましたが
私のバックグラウンドです

あの大きな挫折が
思いもかけず今の私の血肉となり
素晴らしい財産になりました

人生には色んなことがあります

挫折もありましょう
逃げることもありましょう
イメージ通りに進まないことがほとんどです

でもそんなときも
もがいて動いていれば
やはり道は開いていくものなのでしょうね


今日はミスチルの「Any」
私の好きな歌詞です
是非聞いてみてください


今 僕のいる場所が
探してたのと違っても
間違いじゃない
きっと答えは一つじゃない
何度も手を加えた
汚れた自画像に ほら
また12色の心で
好きな背景を描き足していく