r-7110のブログ

メルマガ『reborn』バックナンバー

銀が泣いている

こんにちは

内藤です

 

遂にやりましたね

 

というより

もうそこまで行ったのか

こんなにも早く時代が訪れたのか

そんな感じでしょうか

 

藤井聡太棋聖

 

史上最年少でのタイトル獲得

 

しかも相手が渡辺明二冠

 

羽生善治の次世代

現役最強の呼び声が高い棋士を負かしてのタイトルですからね

 

いやー

強すぎです

 

王位戦も獲れば

いきなり二冠ですよ

 

今後どれだけの活躍をしてくれるのか

今から楽しみですね

 

将棋ってよく出来ていて面白いですが

プロの戦いは難解すぎますよね

 

藤井棋聖なんて

AIが何千万手と読んで最適とした

そのさらに上をいく手を指すんですよ

 

恐ろしい頭です

どんな構造をしているのでしょうか・・

 

あの米長邦雄永世棋聖が

「兄貴二人は頭が悪いから東大へ行った」

「私は優秀だったから棋士になった」

と言っていましたが

納得がいきますね

 

 

将棋は厳しいです

 

何の言い訳も出来ない

 

運の要素が皆無の完全なる実力勝負ですから

 

戦力が全く同じの持ち駒

配列も同じスタート

天気などの外的環境も関係なし

ラケットのように道具に左右されることもない

 

全くの同条件で

自身の頭脳と精神力・胆力で戦うわけですから

 

負けたら

自分の方が弱かった

ただそれだけ

 

何時間も考え抜いて一手を指し

全霊をかけて戦い抜いた末の

 

「負けました」

 

と頭を下げて投了する姿に

潔さと誇り高さとある種の美しさ

そしてプロとしての悔しさ

棋士の素晴らしさを感じることが出来ます

 

将棋のことを語ると

あと8ページくらいかかるので

ここからは棋士の名言やエピソードを

 

将棋の魅力の一つは

やはり棋士の人柄

歴代の名棋士の多くが個性的だったんです

 

 

まずは升田幸三

名前は知っていますよね

魅せる将棋を大事にした型破りの人気棋士

 

すごいエピソードがあるんです

 

戦後間もない頃にGHQに呼び出された升田

その高官にこう問いただされます

 

チェスと違い将棋は取った駒を自分の持ち駒として使う

これは捕虜虐待だ

 

当時のGHQは民主化政策のもと

日本文化を否定、根絶させようとしていましたからね

 

しかし升田はこう切り返します

 

チェスでは取った駒を使わない

これは捕虜虐殺だ

将棋では捕虜(取った駒)の官位(銀なら銀)はもとのまま、能力を尊重して味方として登用する

これこそ真の民主主義である

と・・

 

いやー

かっこ良すぎませんか

頭良すぎませんか

 

しびれますよね

 

この升田の発言のおかげで

日本の将棋界が救われただけでなく

処刑されずに済んだ戦犯もいたんです

 

 

ここからは私が好きな名言集

 

 

「前進出来ない駒はない」

 

中原誠

 

 

「一番いい薬というのは『お前は天才だ、才能がある』という、この一言なんです」

 

米長邦雄

 

 

「消化試合にも全力を尽くす」

 

米長邦雄

 

 

「『負けました』といって頭を下げるのが、正しい投了の仕方。つらい瞬間です。

 でも『負けました』とはっきり言える人はプロでも強くなる。これをいいかげんにしている人は上にいけません」

 

谷川浩司

 

 

「知らない局面でこそ、その人が持っているものが問われる」

 

森内俊之

 

 

「守ろう、守ろうとすると後ろ向きになる

 守りたければ攻めなければいけない」

 

羽生善治

 

 

「山ほどある情報から自分に必要な情報を得るには、「選ぶ」より「いかに捨てるか」の方が、重要なことだと思います」

 

羽生善治

 

 

「勝負は、その勝負の前についている」

 

升田幸三

 

 

「アマチュアは駒を動かしただけなんです

 『指した』ということとは別のことですよ」

 

升田幸三

 

 

以上 私のコメントは入れずにザーっと書きましたが

どれも深い言葉です

是非少し噛み締めてください

 

将棋はそのゲーム性から

取っつきにくくなりがちなので

これまでの棋士やその歴史からアプローチした方が

興味を持ち易いかもしれませんね

 

それでは今日はこの辺で

 

頑張ろう日本!

 

 

 

たどり来て いまだ山麓

 

升田幸三